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土, 29 12月 2012 05:04

屠った家畜を食す

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前回の記事で、小型家畜(羊&ヤギ)の屠殺の方法と、その後の内蔵処理について、ご紹介したのですが、今回はその続き。その屠った家畜の肉や内蔵をどのようにして食べるのか、ということを紹介したいと思います。
 
 
まず、家畜を屠ったそのときにしか食べる事ができないものを。
これです。
 
 
マイバオルと呼ばれる肝臓と脂肪の炒めものです。じゃがいもを一緒に混ぜて炒めたりもします。家畜を屠殺したときにしか食べられない”ごちそう”です。油たっぷりで、ちょっとぎとぎとしているけど、にんにくとパンと一緒に食べるとなかなか美味しい。
 
 
ほか、内蔵ものと言えば、肺臓を細かく切って脂肪と一緒に炒めたものなど。
こちらも、マイバオルのように柔らかくてあまり臭みもないので食べやすいです。食感がちょっと独特。
 
 
または、こんなものも。
 
 
 
 
これは、ボーズと呼ばれるモンゴル料理の一つで、イメージとしては小龍包のような食べ物です。蒸して作ります。この皮の中に、肺臓その他内蔵を細かく切って詰め込みます。内蔵ボーズ。うーん、おいしい。おいしいんだけど、個人的にはやっぱり肉が入ってる方が.....。笑 
 
 
そのほか、脂肪や肉をつめた胃袋&大腸&直腸などは、肉のもりもり盛り合わせと一緒に出されます。
どれも非常においしい。特に脂肪はとろっとまろやかで食べやすいです。上にも書きましたが、臭みがあまりないので、「内蔵を食べている」とそれほど感じる事無く食べる事ができます。
 
 
親戚を呼んでのお茶会が開かれた時や特別なお祝い事の際には、家畜(羊)をまるまる一頭屠り、大きな大きな肉のかたまりと内蔵が、大きな皿いっぱいに盛られて出されるのです!
 

 

家に特別なお客様が来た時に出されるこの肉料理を、ベスバルマックと呼びます。
 
 
 
 
肉の上に乗せられているのは、チェルペックと呼ばれるものです。小麦粉をねって薄くのばして、ゆでて食べます。カザフの人々は肉といっしょに、ご飯を食べるでもなく麺を食べるのでもなく、このチェルペックを食べるのです。みんなで手を使って食べます。
 
 
特におもてなしすべきお客様が来たときは、”頭”も一緒に出されます。
 
 
 
ちなみに、頭部についている2つの目玉は、必ず1人で食べないといけないという決まりがあります。他にも、「食べ方のルール」がいくつかあります。例えば、このように頭が出されたときは、必ずまずはじめに頭の部分を皆でわけてから、肉を食べ始めます。「それは、なぜ?」という疑問には、今はお答えできません。というか、カザフ人達も、特にその理由はわからないようです。
 
 
ほか、耳も食べるし、脳みそや、骨の中の随まで食べます。が、私はその辺ちょっと怖くてまだ食べてません。いつか、挑戦してみようかな....。みんなとっても美味しそうに食べています。
 
 
↑中央に写っているのが耳の部分。柔らかくておいしいっていうんだけど、なんかまだ抵抗が....。
 
 
しっかり煮込まれたお肉達。当然、煮込みの際、肉エキスが出るわけで.....
 
 
 

ソルパと呼ばれる出汁は本当に本当に美味しい。ちょっと油っぽいけど、わずかな塩味がとても飲みやすいのです。ビタミンたっぷりだよ!と、よく勧められます。ただし、飲み過ぎには注意...。
 
 
とはいえ、いつもいつも、こんな肉の盛り合わせや内蔵料理ばっかり食べているわけではないです。
普段の食生活で食べているものは、どんなものなのかといいますと、それは、また、次回。
 
 
***
 
気がつけば年末...。ここウルギーは、あんまり「新年」を祝う雰囲気ではなく、なんとなーく新しい年を迎えそうな感じです。なぜかクリスマスツリーがお正月に飾られ、サンタが子どもにプレゼントを贈るべくうろうろしている今日この頃です。ではでは、よいお年を。
 
 

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